ホルモン幸楽
親不孝通りのソウルフード
通称“親不孝通り”と呼ばれる秋田県鹿角市屈指の飲み屋街にある「ホルモン幸楽」。ここでは、花輪ホルモンと呼ばれる鹿角のソウルフードを提供しています。
牛や豚のさまざまな部位のホルモンを独自のタレで味付けし、ジンギスカン鍋でキャベツや豆腐と一緒に焼き上げるのが、花輪ホルモン。キャベツがクタッとして、ホルモンに火が通れば食べ時です。味噌ベースの甘めのタレには、唐辛子やにんにくが入っていて、ホルモンの臭みは感じられません。
ホルモン幸楽のルーツ
その始まりは、昭和26年。現在の「ホルモン幸楽」の創業者である女性が考案したものと考えられています。現在の社長のお母さんにあたる方です。関西で暮らしていた創業者が、関西では大衆的に食べられていたホルモンを移り住んだ鹿角で広めたことが始まりだろうと推測されます。韓国のプルコギ鍋を参考に味付けを考案したことで、現在のスタイルになっています。第二次世界大戦後、敗戦した日本は食べることにみんなが苦労していました。比較的安価で手に入りやすいホルモンが、秋田県内のなかで鹿角だけで受け入れられたのには、鹿角の歴史で大きな存在である「鉱山」が関わっています。
日本最古の鉱脈型銅鉱山だった鹿角市の尾去沢鉱山。採掘には高度な技術が要求され、その技能の伝承のために徒弟制度で受け継がれていました。国内でも最大規模の鉱山として知られていた尾去沢鉱山では、昭和19年には約4,500人ほどの労働者が働いていました。大戦後、日本の経済と文化は大打撃を受けましたが、昭和25年に勃発した朝鮮戦争により、軍事物資として銅の多量採掘・製錬が必要となりました。花輪ホルモンが生まれたのはこのころです。鉱山労働者は、安くてうまいホルモンを好んで食べていました。また、危険を伴う環境の中、血縁関係がなくても兄弟以上の強いつながりがあった彼らは、ホルモン鍋を囲んで酒を酌み交わし、語らうことでその絆を確認しあったのでしょう。
甘辛の味付けがやみつき。全国に広がる幸楽ファン
新鮮なホルモンを丁寧に洗浄する下ごしらえから、独自に開発したタレに漬け込み作業はすべて手作業。甘辛な味付けと、一緒に焼くキャベツと豆腐がホルモンの味を一層引き立てます。
焼くだけで簡単にご飯が進むおかずが一品できてしまうことから、自宅用を購入するために店を訪れる地元客も多く、地元の主婦の強い味方でもあります。この味を求めて、県外からでも何度も訪れるお客様やお取り寄せのリピーターも後を絶ちません。
〜これぞ定番〜幸楽ホルモンの美味しい食べ方
油をひかずに熱したジンギスカン鍋の中に、お好みの量のホルモン、お豆腐、お野菜の順で並べていきます。ご家庭で召し上がる場合は、ジンギスカン鍋の代わりにフライパンまたはホットプレート、お鍋でも美味しくつくることができます。
中火で3〜5分程度で焼きあがります。お野菜が柔らかくなる頃が食べごろです。
ジンギスカン鍋でお召し上がりの際は、キャベツやホルモンから煮汁が出て鍋から溢れてきますので、スプーンでスープをすくいながら、お召し上がりください。
ホルモンは焼けば焼くほど汁が減り、味が濃くなりますので早めに火を止めてお召し上がりください。
旨味が染み出た煮汁はご飯にかけたり、締めにうどんとからめたりするのもおすすめです。
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