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秋田の調味料

佐藤こんぶ店

佐藤こんぶ店

秋田県横手市と昆布の関係

秋田県横手市と昆布の関係 江戸時代中期ごろ、大阪と蝦夷地を往来していた「北前船」は、春先には大阪から酒やお茶、古着や雑貨、木綿などの衣類を積んで北上し、帰りには昆布やニシン、木材や米などを積んで係留地である大阪へ戻っていました。彼らは海運業者でありながら「海の商人」でもあり、各地の港に立ち寄って商いを行っていました。秋田市の土崎港では、北海道産の「がごめ昆布」が降ろされ、そこから秋田での昆布加工が始まりました。また、横手市のある秋田県内陸部では新鮮な海産物を食べる機会が少なかったため、海の栄養素が詰まった「昆布」が貴重でした。元来、粘りのある食べ物が好まれる地域柄もあり、次第に地元に愛される食品となっていき、加工技術も自ずと発展していきました。そして、今も地元の食として、特産品として広く愛されているのです。

佐藤こんぶ店・こだわりの「昆布」

佐藤こんぶ店・こだわりの「昆布」 旧皆瀬村(現在の湯沢市)で農家の長男として生まれた初代佐藤理吉氏は、商売に地域発展の可能性があると考え、大正13年に「昆布販売業」を始めました。以来、三代目となる現在も無添加にこだわりった加工品づくりを続けています。佐藤こんぶ店の昆布は、北海道のがごめ昆布の中でも特に良質の一等品を使用しています。ガゴメ昆布は粘りが強い種類で、アルギン酸やフコイダン、ラミナランなどが多く含まれており、今日では栄養食品の原材料として使用されるなど注目を集めている食材です。

おぼろ昆布

おぼろ昆布 ガゴメ昆布はそのままでは非常に固いため、水分を与えて柔らかくした後、専用の機械(ローラー)を使って伸ばしていきます。フィルムのように巻かれた形状にしてから、周りのギザギザの部分を切り落とし、今度は表面を柄のない包丁で薄く削っていきます。これが佐藤こんぶ店の「おぼろ昆布」です。この時、特殊な調整を刃先に施すことで、0.07mm以下という薄さに削っていくのです。この薄さが絶妙な舌触りと食感を生み出し、様々な料理にアクセントをもたらしています。

きざみ昆布

きざみ昆布 専用の棒に昆布を巻き付け、さらに数人がかりでその昆布に力を加えてを圧縮し、ロール状にします。力が加えられた昆布は、触ってみるとかなり固くなっていました。その昆布をモーターで回転させ、専用の刃物を使って削り出します。職人が刃物を当てると、昆布が宙を舞い上がります。一定の力を一定のリズムで加えることで、昆布は荒めの糸状に仕上がり、絶妙な舌触りと粘りが味わえる一品へ生まれ変わるのです。

職人たちの想い

職人たちの想い50年前から昆布加工職人を続けている千葉さん。 「50年もやっているから、目をつぶっていてもできますよ。いつも、美味しい昆布になるようにと思いながら削っています」と教えてくれました。千葉さんは触っただけでその昆布の厚さを判断し、それぞれ異なる厚みに合わせて削っています。一見簡単そうに見えますが、均一の厚さに削り出し、ベストな状態に仕上げていくのはまさに職人技。「昆布を削るために大切なのは、刃物の調節。刃物を研ぐだけでなく、作業で使う直前に“秋田を入れる”とよばれる調整を行うことで、固いガゴメ昆布を薄く削ることができます」と教えてくれたのは石川さん。この「秋田を入れる」とは、包丁の刃先を少しだけ内側に曲げる調整のこと。この少しだけ曲げた刃先でなければ、昆布をうまく削り出すことができないのです。昆布加工業界で使われるこの表現は、大正時代に秋田を訪れた大阪の職人が刃先を曲げた特殊な技法に驚き、広まったと云われています。素材の美味しさを十二分に引き出すために磨かれて来た職人たちの技。添加物を一切加えない昆布本来の味を、ぜひご賞味下さい。

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